フランス戦で決勝ゴールを挙げ、日本を歴史的勝利に導いたＦＷ香川真司（２３＝マンチェスター・ユナイテッド）が一転、16日のブラジル戦で意気消沈。

　左のＭＦで先発した香川は、ワントップのＭＦ本田との連係も抜群で何度も好機を演出。トップ下に入った後半５分には本田からのボールに左足シュートを放った。

　しかし結果は完封負け。一矢報いることさえできなかったとあって、試合後は神妙な面持ちで「もっとブラジルを本気にさせたかった。こういうゲームは毎月できれば、ボクらにとってはいいと思う。ただ今回はあくまで親善試合だし、これが本当のブラジルかと言われると…。Ｗ杯とか緊張感あるところでやりたかった…」。

　特に痛感したことはゴール前の精度の差。チャンスメークの数はほとんど変わらなくてもゴール前で力を出すブラジルに対し、日本は質が低かったという。

　ただ、２０１４年のブラジルＷ杯まで時間はない。香川は「個人個人がもっと欧州で意識し合わないといけない。ボクも明日から厳しい戦いが始まる。ただでさえマンＵで厳しい状況ですし、自問自答しながら戦っていますから」と話したが、報道陣からの「そういう意味で手応えはあったか」の問いかけには「うーん…刺激はあったかな」と表情を曇らせたままだった。

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