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2012年10月23日

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プレミアリーグ第8節ストークシティ戦、香川真司は初めてリーグ戦でのベンチ外を経験することとなった。香川はウィガン戦のベンチスタートを除き、リーグ戦ではすべての試合に先発してきているだけに憶測が飛び交った。負傷なのか、病気なのか、それとも指揮官に見切られたのか。だが、どうやらチャンピオンズリーグに備えるための温存策だという見方が強いようだ。

 とはいえ、本人にとって、悔しくないということもないだろう。先の日本代表フランス戦で1ゴールをあげた時も、すでにこういう事態を予期していたかのような言葉を発している。

「(マンUは)本当に厳しいチームですし、もちろんいろんな葛藤はあるのは事実です。事実だからこそ、僕は今、やっぱり結果を求めてたし、何かきっかけを……」

 所属チームでポジション奪取ができていないことは重々承知だった。

 ファーガソン監督は香川の能力を最大限に生かそうと、いわゆるトップ下のポジションを設けてまで迎え入れた。昨年まで主に採用された4-4-2から4-2-3-1へとシステムを変更。しかも単にフォワードが縦関係になるというのではなく、サイドを突く攻撃以外に、中盤を使ってゴール前で選択肢を作ろうという意図で香川は起用された。チームにとって新たなチャレンジでもあったのだ。

 だが、どうもこれがしっくりこなかった。高い技術と能力の持ち主が揃うマンチェスター・ユナイテッドでも、やはり攻撃の基本的な形は速攻だ。中よりもサイド。強さとスピードで勝負。だが、香川が入ることでボールを落ち着かせることができる一方、醍醐味ともいえるスピード感が失われたように見えることも事実だった。

 また、ボールの出所となるボランチとも呼吸が今ひとつ合わない。チームとしてスピードアップすべきタイミングで、失速するようなシーンが続くと、はっきりとボールは出て来なくなる。それでもここまで2ゴール2アシストは立派な結果だが、「厳しい」と本人が感じる状況も生まれる。ルーニー、ファン・ペルシーと組んだ時間帯、特に左に入った時は香川の良さも出るように見えたが、それでも指揮官は更に上のレベルを求めているようだ。

 ストークシティ戦では布陣は4-4-2に戻っている。右MFにはバレンシア、左MFにはウェルベック、2トップにはルーニーとファン・ペルシーだ。ルーニーの器用さは折り紙付きだが、ファン・ペルシーもゴール前に張り付くだけでなく、左右に流れるなどしてクロスを上げる。その結果、両サイドのスピードが生きることになる。

 この日はセットプレイからルーニーのオウンゴールで先制点を献上したものの、その後4得点をあげて逆転勝利。得点の内訳はサイドのクロスからが3点、そしてCKからが1 点だ。

 ストークシティはクラウチ1枚を前に残し人数をかけて守る。力に差のあるチーム同士による典型的な試合となった。それをマンUは圧倒的なスピードとパワーで押し切っていく。得点はルーニーが2点、ファン・ペルシーが1点、ウェルベックが1点と、取るべき選手が取っている。

 この4-4-2のどこで香川は生きるのだろうか。ドルトムント時代から「自分の技術やゴール前の良さはトップ下でこそ生きる。サイドで勝負できるスピードと強さはない」と自覚していたことを考えると、本人にとっては想定外の状況ではないかもしれない。

 香川は他のベンチ外選手とともにスタンドからジャージ姿で観戦した。神妙な顔つきで味方の快勝劇を見つめながら、何を感じたのだろうか。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121022-00000304-sportiva-socc













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