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2012年10月26日

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どんな時も丁寧に取材に応じる香川真司だが、チャンピオンズリーグ、ブラガ(ポルトガル)戦後は少々様子が違った。早く取材を切り上げたい様子をあからさまに見せ、言葉少なだ。試合中に負傷した左膝を少し引きずりながらミックスゾーンを立ち去った。おそらく膝の状態も良くないのだろう。また、自分のプレイにも全く納得いかなかったに違いない。普段の態度とのギャップから、苦しい状況がひしひしと伝わる。


 この日は移籍後初めて、4-4-2の左MFで先発出場した。これまでの定位置は基本的には4-2-3-1の2列目中央。代表戦直前のニューカッスル戦ではクレバリーの代役として右MFで出場してはいるが、このポジションは初めてだ。2トップはファン・ペルシーとエルナンデスが組み、ルーニーがトップ下に入った。

 カウンターでシンプルに攻撃してくるブラガが2分に早くも先制した。CKからスローインを得ると、マークについたビュットナーがあっさり振り切られ、そのままクロスを入れられ、中央でアランが頭で合わせネットを揺らした。

 マンUは中盤でボールキープすることでチャンスを生み出そうとするが、例によってその事自体に慣れていない印象を受ける。10分過ぎからは、香川が最終ライン近くまで引いてボールを引き出しリズムを作り、徐々にゴールに迫るようにはなる。

 だが、20分にはまたも左サイドを突破され、今度はキャリックが対応しきれず、再びアランにクロスを押し込まれた。ホームで0-2、だがこれを「まさかの状況」とも言えないのが今季のマンUだ。

 その5分後、ようやく反撃のゴールが生まれる。左サイドでファ・ンペルシーが相手と競りあった末のこぼれ球を香川が拾い、ゴール方向へ短くドリブル。ゴール前のエルナンデスの姿を確認すると右足でループをかけたクロスを送り、エルナンデスが頭で押し込んだ。

「チチャリート(エルナンデスの愛称)の起用を考えないと」と、ファーガソン監督はこの日のエルナンデスのプレイを賞賛した。

 その2分後。香川は自陣でスライディングをした際に左膝を負傷する。その後のおよそ20分間は足を引きずりながらのプレイが続いた。「自分からの交代、それだけは言いたくなかった」と、ハーフタイムまでピッチに立ち続けた。

 後半に入ると、ファーガソン監督は香川を下げ、ナニを右サイドに投入、ルーニーを左サイドに配した。ドリブラーで縦への突破が得意なナニを入れたことで、マンUらしいカウンターサッカーを見せるようになる。中盤がボールを持てば一気に両サイドに展開、そこからはパワーとスピードで押し切るサッカーだ。

 62分、右CKにエバンスが合わせてまず同点。72分には自陣からエルナンデスがドリブルで駆け上がると右サイドを上がっていたナニにパス。ナニのダイレクトシュートがGKを直撃する。75分には右サイドのクレバリーが低めの位置からファーサイドに一気に長いクロスを入れ、エルナンデスが再び頭で合わせて逆転ゴールを決めた。

 結果は3-2。チャンピオンズリーグは一応これで3連勝、グループ首位に立った。だが、そこにマンUらしい強さはない。香川のあからさまに不本意な様子は、前半の自身のプレイや負傷も一因だが、後半の戦いぶりにも理由があるかもしれない。

「サイドで起点を作ったりすることを意識しましたけど、ビハインドになった展開で難しかった」

 香川は浮かない顔で自分のプレイを振り返った。結局このチームは自分不在の時間帯にカウンターで得点し、力でねじ伏せて勝つ。先週末のリーグ戦ストークシティ戦と同様の展開でもあった。過去のマンUと何ら変わらないそのサッカーに香川は入り切れていない。

 香川にも、そして新しいサッカーのスタイルを模索中のチームにも、まだまだ時間がかかりそうだ。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121026-00000302-sportiva-socc












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